口コミ

　チラシで見た鍋が良さそうだね、欲しいね、と母と話していて、鍋にしては高額だから外れものを掴まされたくないなあと思い、Google で口コミを調べてみた。

　最近、この手を良く使うなあ。良くと云うか、何か買おうと思う時は必ずネットで検索してから買っているなあ。

　便利だと思う反面、必ずこの作業を行ってからでないと物が買えないと云う自分の習慣に危うさを感じています。自分で物事の真贋を判断する力が磨かれないからです。限られた情報で良否を判断する力は、別に商品だけじゃなくて人を見る目にも関係しているように思うのです。

「あのー、お腹が痛くて」
「お腹のどの辺りが痛いのですか？」
「胃の辺り……」
「ふんふん、胃の辺り（PC を操作）」
「あと食欲もないし、昨日は少し吐血もして」
「食欲不振、それと吐血ね（PC を操作）」
「何の病気でしょう」
「（PC から目を離さないまま）分かりました、胃潰瘍だと思います」

　昔読んだ「Google 医師」と云うギャグもそろそろギャグじゃなくなってきているように思います。ネットの口コミが信用出来るか出来ないかを見極める目、と云うのもまた情報判断力を要するのですが、ネットの場合は売上向上の為の情報操作やアフィリエイトなども絡んでいる場合があり、玉石混交です。なのでネットの口コミに左右されない判断力を磨くためにもあんまりネットに依存し過ぎない適度な距離を保つよう心掛けたいなあと思っている次第です。

　まあきっと、高額な買い物についてはやはり口コミ読んじゃうんだろうけどね。鍋は買います。